いつのまにか 当たり前になってた。
  気づかないうちに それで安心してた。

  大切な日々

 「ミッストちゃ〜んvv」
 「うるさい黙れ触るな散れ」
 「まだ何にも言ってないのにぃー。冷たいなぁ。」
いつもいつもいつもいつもいつも。
うざったい言動と声でうざったくまとわりついて来て・・・
俺に何の恨みがあるってんだ。ホントうざい。
 「あー、またうざいとか思ってるでしょー。」
 「だったらなんだ。声に出していってやるよ、うざい。」
 「うっわ! 今グサっと来たよ!? グサっと!!」
このクズは。
自称神様の臓器全部死なないと死なねぇ、ゴキブリのような男。
童顔のくせに背が高く、煙草吸ってるが似合わねぇ。
毎日のようにまとわりついて
毎日のようにひっついてきて
・・・挙句の果てには・・・好きだとか抜かしやがったサイテー男。
 「って、ミストちゃん。どこ行くの? 仕事は? そっちの方向って出口のほうだよ?」
 「・・・・」
 「あ、無言でうざいオーラ出しちゃ嫌☆」
わかってんなら言うなよこの男は・・。
 「仕事は人段落ついたから、サイリとジーンに頼まれたもん買いに行くんだよ。わかったら消えろ。ついてくんな。」
 「つれないなぁ、買い物ぐらい付き合うよv」
・・・そうじゃねーだろ。

 「んで。何でここにいるかなお前は・・・。」
 「だってぇ、頼まれた物買いに行くって言っても、
  ミストのことだから他の買い物もめんどくさいから一度にしちゃうでショ? そしたら荷物持ちがいなきゃねっ!」
ハー・・・。一つ、大きめにため息をつく。
何でいつもこいつは。
 「・・あのなぁ、いくらなんでもソレ全部持って帰るの容易じゃねーぞ? 俺が持つから貸せ。」
 「ミストちゃんだってこの荷物、一人で持とうと思ってたんでしょ? だったら俺が持てないはずないじゃんv」
・・・。馬鹿だ。
確かに俺は一人で持とうとか思ってたけどさ、
でかめの袋4つにはみ出るほど入った荷物を一人で持って帰れるとは思えないんだが。
何度言っても聞く耳もたねぇから、しかたなくそのまま帰った。
しばらく歩いてチラリとサイサリスの手をみると、袋が手に食い込んで、跡が何個も出来ていた。
額にはうっすらと汗が浮かぶ。
 「オラ、言わんこっちゃねぇ。大丈夫じゃねーじゃねーか。貸せ。」
 「ん、大丈夫だってば。」
声もどことなく重い。・・・何故そこまでするのか。
俺のためとか言ってるが、俺はそんなこと頼んだ覚えはねーんだ。
余計なお世話だっての。
 「ミストっ危ない!」
 「・・は?」
その時、こちらに猛スピードで走ってくるトラックが見えた。
すぐさま走ってよけようとした時、後ろで何かに猛烈な勢いで突き飛ばされた。
飛ばされながら振り向くと、荷物をほっぽって俺を押したと見えるサイサリスが
トラックに轢かれる寸前だった。
 「サイサリ・・・」
    キキキキキキー――――ッ!!!
俺の悲鳴にも似た叫び声は、タイヤが地面に擦れる音でかき消された。
  あぁ、だからこいつは馬鹿なんだ。
  いつもいつも俺なんぞにまとわりついて。
  俺のためとか言って頼んでもいねぇことばっかやりやがって。
  あれぐらい、すぐよけられたのに。
  轢かれたとしても、軽症ですみそうだったのに。
  なのにお前って奴は。
  だから嫌なんだ。
  自分の価値も知らずに自分を大切にしねぇ馬鹿は。


どこかで、嗅いだ事のある臭いがする。
・・・ビョウインノニオイ・・・
何がどうしたんだっけか?
えーと、ミストちゃんと買い物行って・・それから・・。
あぁ、車に轢かれたんだっけ?俺。久しぶりに気絶なんかしたから、死んだのかと思った。
 「ミス・・」
顔をあげて。体を起こして。そこに居た人。
 「・・・ミスト?」
返事は、なかった。
椅子に座ったまま、寝てしまっている。
窓を見ると、外は暗かった。
ベットの下に、買い物袋が四つ並んでいる。
ジーンに頼まれたと思われるアイスは溶けていた。
・・これは、夢かな?
だってジーンとサイサリスとの約束ほっぽって、こんな暗くなるまで俺のそばに居てくれるなんて。
ありえない。嬉しすぎる。
笑みが零れる。抑えようとしたけど止まらなくて、静かに笑った。
もう、このままどうにかしてしまいたい。どうにかなってしまいたい。
 「ん・・・・」
ミストがゆっくりと、目をあける。
 「サイサ・・・リス?」
まだ眠たそうな目で、俺を見る。そして言った。
 「これは・・夢か?」
 「は?」
その言葉が、さっき俺が思った言葉とあまりに似ていたから。俺は吹き出してしまった。
 「なっ・・! 何で笑うんだてめぇ!」
 「だっ・・だって・・・ミスとが・・あはは!」
ミストはムスっとした顔をした。
 「だってお前さぁ、医者にほとんどの臓器が潰れてて、
 そんでもって生きてる臓器も時間の問題かもしれないって言われてんだぜ? ・・今生きているだけでも奇跡だって。」
 「それはそれは。キセキなんてあるのかねぇ。俺様がカミサマだから生きてるってだけなのにぃ。」
 「馬鹿。大馬鹿やろう。」
 「んなっ! 生死の境をさまよった人間が生き延びたってのに、それしか言うことないわけっ?」
返すと、しばし考えるような表情をしてからミストが言った。
 「心配、したんだからな。」
たった 一言。
しかも怒ったような顔で。
いや、怒ってんのか。
・・それでも。 何でこんなに嬉しいんだろう?
 「何笑ってんだよ。」
 「いやいやvなんでもないよv この俺様がそう簡単に死ぬわけ無いじゃないかv」
 「・・帰る。」
 「あっ、ちょっ、ミストー!」
 「・・・なんだよ」
まさか返事が返ってくるなんて思ってなかったから。つい。
 「・・好きだよ」
 「死ね」
ま、そんな反応が返ってくるとは思ってたけどさ。
即答することないじゃん?
 「って、あ。置いてかないでよミストちゃーんっ」
 「うざい散れ去れ消えろ」


   当たり前の日々。
   でもそれが一番 大切な日々。


あとがき
 オーソドックスですみません・・・。
 私のとぼしい頭では、このくらいの物しかかけませんでした。
 あぁ文才ねぇ・・・。(愚痴るな)
 ムダに長くてすんません。
 勝手にサイサリスに殺人未遂してすみませんでした。(えぇ
 でも、前から書いて見たいと思っていたんで。書けてよかったデス。


 うわぁ青条さん、マジありがとうございますっ!!
 殺しても奴は死なないんで、いくらでも殺人未遂どうぞ!
 すばらしい小説、ありがとうございました。
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